私の普段使っているPCの性能はそこそこ良いのにデスクトップなので持ち運べず、いつも帰省時が暇で暇で仕方ありませんでした。
唯一持っているノートPCは10年前くらいに買ったWindows11すら対応していないCeleronの低スペPC…
正直デスクトップにいるだけで重いレベルなんですが、リモートならなんとかやれるんじゃね?と思って今回使ってみました。
使用したリモートソフト
今回リモートで使ったのはParsecというゲームのリモートプレイに特化したソフトです。
リモートソフトは他にも色々あるんですが、ゲームに特化しているということと、低遅延ということで採用してみました。
Parsecとは
Parsecは2016年にリリースされたアプリで、仕事はもちろん、ゲームにも低遅延のアクセスで外出先から自分のPCを操作が出来るものです。
複数のユーザーで利用することもでき、個人の場合は無料で利用することが出来ます。
リモートでPCを操作出来るものといえば、Windowsのリモートデスクトップであったり、SteamのREMOTE PLAYであったりありました。
しかしリモートデスクトップはそもそもPro以外使えないですし、Steamのは少し不安定であったりと、何かどれも微妙な感じでした。
そしてこのParsecですが、かなり低遅延で優秀なアプリとなっています。
元々はParsec社でしたが、現在は買収されUnityが運営しています。
セキュリティに関してはIDにログインされなければ大丈夫となっていて、二段階認証を設定出来るのでまず突破されることはないでしょう。
導入方法
Parsecの導入方法は簡単で、IDを作成し、アプリをダウンロードするだけで使えます。
まずはParsecのトップページより、「Try Parsec Now」をクリックしましょう。
メールアドレスと使用するユーザーネームを入力し、「Next」をクリックします。
パスワードを入力し、利用規約にチェックを入れ、「Create Accout」をクリックします。
※文字、数字、記号を含む12文字以上で設定する必要があります。
登録したメールアドレスに認証コードが届いているので、確認したコードを「Verfication Code」に入力し、「Submit Verfication Code」をクリックします。
Email Verified!と表示されれば成功です。勝手に次の画面に切り替わります。
Welcome to Parsecのページにて「Myself」をクリックします。
二段階認証の設定ページが出ますので、必ず設定しましょう!
※GoogleやMicrosoftなどのアプリがありますので、自分で調べて設定して下さい。
二次認証設定が終わって進むと、ダウンロードページが出現します。
「Download for Windows 64 Bit」をクリックし、インストーラーをダウンロードします。
※ページの少し下に他のOS用のものもあります。
インストールは個人のみの利用の場合、基本的にそのまま進めて問題ありません。
インストール後にParsecを立ち上げ、メールアドレスと設定したパスワードを入力してログインします。
二次認証を設定した場合はここでコードを確認されますので、設定した認証アプリでコードを確認して入力しログインできれば完了です。
操作される側のパソコンへログイン出来たことを確認出来たら、同じ手順でパソコンを操作する側にもParsecをインストールし、同じアカウントでログインしておきましょう。
使い方
まずはホスト側(操作される側)から見ていきましょう。
立ち上げるとこのような画面になっています。
左にある歯車のアイコンをクリックし、設定画面に移ります。
その中にあるHostタブを選択し、Hosting Enabledを「Enabled」にしておきます。
※このPCを操作される側に設定するということです。
これでクライアント側(操作する側)からホスト側(操作される側)に接続し、操作出来るようになります。
では次にクライアント側(操作する側)を見ていきましょう。
どちらのPCも立ち上げParsecを起動していると、Parsecの画面にThisComputerとYourComputerという2つのパソコンの画面が出てきます。
YourComputerの下にある「Connect」をクリックするとリモート接続を行います。
上手く接続出来たら完了です。
画面の解像度が異なる場合、デスクトップのアイコンなどがグチャグチャになっているかもしれませんので、設定のHostにあるResolutionから適切な解像度を選んで見やすくすると良いです。
接続中は画面の左上にParsecのマークが出現しています。
Parsecマークをクリックするとメニューが開きます。
接続を終了したい場合は「Disconnect」をクリックすると切断されます。
注意点
接続を解除する時や、他の操作時にホスト側(操作される側)のParsecを誤って終了させたり、PCの電源を切らないことだけ注意して下さい!
これをやってしまうと当然ながらリモートプレイが出来なくなるので試合終了です。
リモートを切る時にDisconnectを選びますが、そのアイコンがParsecアプリのLogOutと同じなので、誤ってログアウトしてしまう可能性があります。
私も一回だけ間違えかけたので注意しましょう!
低スペックPCからでも動くのか?
私の持っている他のPCがメイン以外に低スペのノートPCしかないので、それでメインのデスクトップPCに繋げてみました。
正直性能はゴミなのでまともに使えないレベルなんですが、そんなのでも動くのか?ということをお伝えします。
ちなみに接続距離は約600km、回線は有線とWi-Fiどっちも使いました。
Wi-Fiは2.4Ghzで、5GHzはなんかこのノートPCには対応していませんでした。
操作側のスペックについて
PCとメーカーへの営業妨害になるかもしれないので特定出来るものは書けませんが、主要なスペックは以下のような感じです。
スペック | |
---|---|
CPU | Celeron N2830 2.16 GHz |
メモリ | 4GB |
GPU | インテルHDグラフィクス |
何だこの産業廃棄物!?
PC詳しくなる前に買ったからね、仕方ないね…
ちなみに値段は4万くらいで買いました。たけぇ
デスクトップで何も立ち上げていなくてもこの暴走状態。
初期化してもこの有様なので、まぁまともに使うことなんて出来ません。
低スペPCからリモートプレイした結果は…
普通に普段と同じレベルでぬるぬる動きました!低スペによるプチフリーズなどもありませんでした。
遅延についても全く感じられないレベルです。
が、やるゲームによってはクリックや動作が変な場合がありました。(多分これはParsec側の不具合…?)
また解像度は使っているディスプレイに合わせないと文字が小さすぎたりするので、普段良いモニターを使っているなら解像度を落とす必要があると思います。
稀に少しカクカクしたり動作がコマ送りみたいになる時があったんですが、それは基本的にWi-Fiの場合で、有線ならほぼ快適にプレイ可能でした。(稀に遅延が起こりますが)
ちなみに回線で接続が悪くなるとこんな感じで画面にWi-Fiっぽいアイコンが出現します。
Your are having network performance issue.
Try lowering the host’s bandiwidth setting, use 5GHz wifi, or connect via wired ethernet.
訳としては、「ネットワークのパフォーマンスに問題があるから、5GHzのWi-Fiを使うか有線接続をして下さい」っていうことです。
また、基本的にはオフラインゲームに使うリモートソフトなのですが、オンラインゲームであるFF14もプレイし、こちらも問題無くプレイ可能でした。
一応PTプレイも問題無く出来たのですが、回線のせいで動作が不安定にならないとは限らないので、なるべくソロでやった方が良いと思います。(ID中に回線マークが出て焦りました…)
トラブルシューティング
遅延はほぼ無く快適にリモートプレイが出来たParsecでしたが、ちょいちょいトラブルが発生しました。
設定のものやバグ?っぽいのもありましたが、こちらの対処法を共有します。
マウスが動かないよ!
帰省する前に動作チェックを2回くらいして、出かける前にも動作確認ヨシ!ということでしっかり確認してからお出かけしました。
しかし、いざ繋げてみると、あれ?マウスカーソルが動かない…?という事態に陥りました。
というより動いてるけど、カーソルが見えないのでゴーストマウスみたいな感じでかなり不便な状態でした。
何でも調べてみるとホスト側のPC(操作される側)にマウスが接続されていないとダメとのこと。
終わった…
と絶望していたところ、しっかりと公式にマウスを繋げていない場合の対処法が載っていました。
The cursor isn’t visible when I try moving
If the host computer lacks a physical mouse, Windows will explicitly remove the cursor, and Parsec faithfully reproduces that behavior. To solve that, you can do either one of the things below:
- Connect a physical mouse into the host computer if possible
- If you can’t, you may use this Wacom driver which we confirmed allows you to use the mouse properly
- If you prefer not to use a third-party driver, you can instead enable Mouse Keys on the host’s Windows machine, using the instructions below
If you want to enable Mouse Keys instead of connecting a mouse or using a driver:
Support Parsec App
- Press Windows key + I to open the settings
- Open Ease of Access
- Select Mouse in the left sidebar
- Enable Turn on Mouse Keys
全部英語ですが…
簡単に翻訳すると、
・物理マウスを繋げてね!
・無いならWacomのドライバーを使ってね!
・Wacomドライバーを使いたくないならマウスキー機能をオンにしてね!
ということみたいです。
私はマウスキー機能を採用し、設定 → アクセシビリティ → マウスから
マウスキー機能を設定するとちゃんと動くようになりました。
※カーソルが見えないので設定するだけでも難易度が高いです。
音が聞こえないんだけど?
操作する側のPCでイヤホンを接続し、そっちだと普通に音が聞こえているのにParsecでリモートプレイをすると音が聞こえなくなるということがありました。
この場合は以下のどちらか、およびどちらも試してみて下さい。
- リモートを一旦切って接続し直す
- クライアント(操作側)のPCを再起動する
私は基本このどちらかで直りました。
ホスト側(操作される側)のPCでスピーカーは弄っても直るのか分かりませんが、私の場合は「スピーカー(Realtek(R) Audio:ミュート」でも問題無く聞こえました。
気になる電気代は?
PCつけっぱで気になるのがこの電気代。
帰省で居ない時は冷蔵庫と、このPCのみの電気代ですが、結果として以下のような感じでした。
冷蔵庫だけ1日付けていると大体1kwhくらいだったので、私のPCの場合は1日大体2kwhということで、1日約50円~70円くらいでしょうか。
暇を無くせるならまぁ普通に安いかな?
もちろんPCの消費電力によりますが、私のPCの最大消費電力は約360W程度です。
※少し高い方だと思うので、普通のPCならもっと安くなると思います。
一応ドスパラのHPで大体の目安を調べられます。サイトはこちらから
まとめ:帰省時にはParsecでゲームをリモートプレイ!低スペPCからでも動く?電気代は?
結果として、デスクトップでも重い、エクセルすら使えないレベルの低スペPCであっても、Parsecのリモートプレイならサクサク動きます!
遅延についても全く問題無し!
ただし無線の場合は回線が不安定になると重くなるので、それだけ注意です。
帰省時に実家でやることが無くて暇だったという人もこの方法なら普通にゲームが出来ますので、ぜひ使ってみて下さい!
PCつけっぱだと電気代が怖いなぁ…という人でも1日付けててもそこまで高くありませんので、安心して下さい。
帰省時が暇問題はこれで解決!かな?